総集編その5
総集編5回目は、片山前知事が充実させた鳥取県立図書館と県内の情勢のことです。「鳥取と比較されれば困る」と逃げるのが充実できない教育行政です。
いくら、緊急雇用対策でも司書を有期雇用で打ち切るような中途半端さでは、読書推進の数字が上がらないと思われます。知事が陣頭指揮を取って立て直した鳥取県のことを以前書いた内容です。
図書館行政が全国NO1の鳥取県は、公共図書館だけでなく、学校図書館の充実もNO1です。人口も秋田県の半分以下ですし、公立学校の数も秋田の半分以下です。「公共図書館も学校の数も少ないから、すべてに行き届くのは当然だ」と言い返したり、「予算のある所と勝手に比較するな」と思う現場を知らない行政の上役もいると思いますが、これは言うまでもなく前知事の片山善博さんの図書館に対する考えや情熱が伝わった結果だと思います。
私も片山さんのことが紹介されている本を最近少しずつではございますが、図書館に対する考えを述べた本を貸し出しています。片山さんが、図書館に対して興味を持ったきっかけは、娘さんと一緒に図書館に行ったことがきっかけでそれで大変興味をもったのがきっかけだったそうです。「司書は魔女になる」を書いた司書の大島真理さんの本でも話題になった「自殺したくなったら図書館へ行こう」というアメリカの図書館のスローガンを見て「図書館は生きていく力を受け取ることが出来る場だ」と言っていますし、「自分が生きていくには色々な術がある、その術を探し出すには図書館が必要だ。」と県議会の場で仰ったそうです。それに対して議員からは「図書館ではなく、お寺や神社にいけばいいじゃないか」と言われましたが、「僧侶の話を聞いて生きる勇気を与えてくれることも当然ある。図書館には生きていく力と言うのは当然与えてくれるのではないか」と仰っています。実際に鳥取県立図書館には、「闘病記文庫」と言うものがありまして、病名によって本が配架されているんです。鳥取県立図書館では司書みんなが、「病気を克服するための本のレファレンス法」を研修したりもしているんです。この話を聞いて県立図書館で自分の病を克服するための本をレファレンスしてもらい、手軽にできるリハビリを実践したら少しずつ体が取り戻ったというエピソードを思い出されます。
前にも書いたのですが、鳥取県立図書館は市町村や学校を支援する司書も、資料担当司書もみんな来館する利用者を大切にします。司書みんなにただのお役所仕事的な会議や打ち合わせだけでなく、「闘病」など色々なテーマを決めて定期的にレファレンスの研修をしております。片山さんが図書館に興味を持ち、自分の図書館を利用した経験や利用して良かった事を鳥取県民みんなに分かち合ってもらいたいし気持ちを伝えておりますし、「アウトソージングは絶対に図書館には馴染まない」ことを議会の場でも訴え続け、議会から誰一人も「行政改革のために指定管理しろ」と言う議員は誰一人もいません。
図書館は教育委員会の生涯学習課とか社会教育課の出先機関としてどこでもやっていますが、鳥取県は教育委員会から切り離し、完全に県の直営にしております。これは片山さんの考えで、教育委員会を通して県に予算を求めるやり方ではなく、図書館長以下職員、司書が県に対して要求をしやすくするために教育委員会から切り話した大変、型破りな発想です。
秋田の場合、教育庁あるいは教育委員会を通さないと無理でしょう。何故ならば県だけでなく市町村も教育委員会が一生懸命に図書館をかばう立場であり、知事部局あるいは市町村長部局だと、とんでもない行政改革の餌食になるのが目に見えるからです。これは、私が感じたことですがこのブログに「鳥取県の素晴らしさ」を紹介したら、図書館で「鳥取県の図書館行政について詳しく書かれた本はありませんか?」あるいは「片山前知事がやってきた図書館改革のことを書いた本を調べたい」とレファレンスを依頼すると「鳥取県?そう言えば、片山さんのやってきたことはあまりにも有名ですよね」と返事する図書館もあれば、私が片山さんのやってきたことをレファレンスカウンターで説明し、周りにいる司書あるいは職員が「鳥取県」と聞くだけで怖気づいている図書館もあります。
「予算が少ない」「あれもダメ」「これもダメ」「低予算で仕事量だけふえる」現状はどこも一緒。全部マネはできなくても秋田も鳥取県に学んでもらいたいし見習って欲しいです。司書が利用者と接する大切さも「司書それぞれの能力を引き出すため」と言う考えで非常に共感が持てます。
「生きていく力としての図書館」「図書館にはアウトソージングが馴染まない」
「アウトソージングは図書館に馴染まない」こと。議会でも片山さんが、「図書館はアウトソージングしません」と明言し理由を説明したら「それもそうだね」と言われたそうです。ただ本を貸出して返すだけではなく、深い知識を持ったスタッフがレファレンスと言う知的サービスをする。これには当然蓄積が必要です。3年に1回ずつスタッフがコロコロ変わるようであれば、知的サービスをするには難しいだろうと片山さんも我々と同じように思っています。
鳥取県は、県立図書館を完全に教育庁から切り離し、独立機関として運営されております。図書館長が直接知事に予算要求がやりやすいようになったと言われております。
支援も両立して直接サービスの質を落としていない鳥取県立図書館に秋田も見習い学ばなくてはならないと思います。
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)


最近のコメント